沖縄都市モノレール線『ゆいレール』値上げ【2025年2月1日より】

沖縄都市モノレール「ゆいレール」とは?

「ゆいレール」は、沖縄県那覇市と浦添市を結ぶ沖縄都市モノレールが運行する全長約17.0 kmのモノレール路線です。その愛称「ゆいレール」は、琉球方言の「ゆいまーる」(共同労働を意味する言葉)から名付けられました。ゆいレールは、その便利さと風光明媚な景色で、観光客と地元住民の両方に愛されています。

ゆいレールの路線と歴史

ゆいレールは那覇空港駅を出発して赤嶺を通り、漫湖を渡って那覇市の中心部へと進みます。久茂地や牧志地区を抜けて国際通りを横切り、さらに国道330号を北上して古島から環状2号線に入ります。終点はてだこ浦西駅で、この区間をワンマン運転の2両または3両編成の車両で約40分かけて運行しています。

ゆいレールの歴史は、2003年8月10日に那覇空港駅から首里駅までが開業したところから始まります。2019年10月1日には、首里駅からてだこ浦西駅までが延伸されました。もともと沖縄県では自動車やバスが主要な交通手段で、特に那覇都市圏では渋滞が深刻な問題でした。そのため、国、沖縄県、那覇市と沖縄都市モノレール株式会社が協力してゆいレールを建設し、沖縄に戦後初めての鉄道が開通しました。

利便性と観光価値

ゆいレールは、渋滞に巻き込まれないため、時間が正確で便利です。さらに、車窓からの眺望が素晴らしく、高所を走るために観光施設としても人気を博しています。特に、那覇市内の繁華街や国際通りなどの観光地を通るため、観光客にとっては絶好の移動手段となっています。

運賃値上げ

沖縄都市モノレール「ゆいレール」が、2025年2月からの運賃値上げを発表しました。初乗り運賃は、現在の230円から250円と20円の値上げになります。
「ゆいレール」はコロナ禍で落ち込んだ乗客数が回復し、今後も増加が見込まれるなか、電気料金の値上がりや物価の高騰、賃金の上昇などにともない現在の運賃を維持するのが困難になっているとして、2024年10月、沖縄総合事務局に運賃の値上げを申請していました。
沖縄総合事務局はこの申請を認め、2025年2月1日からの値上げが決まりました。

沖縄県は日本を代表する観光地ですが、近年では観光客が増えすぎる「オーバーツーリズム」が問題になっています。現在の社会情勢を考えると、料金値上げもやむを得ないことかもしれません。

QRコード乗車券


ゆいレールは、2014年10月からQRコード乗車券を導入しています。この乗車券は券売機で購入し、改札機でコードを読み取り、回収箱に入れるシステムです。
QRコードに切り替えられた理由がまた沖縄らしく、汗で湿った乗車券を通す際に発生していた紙詰まり問題を解消することが、経緯のようです。さらに、通常の紙を使用するため環境にも配慮され、改札機の故障も発生しにくくなるという利点があります。

未来への展望

今後もゆいレールは、沖縄に来る観光客や海外からの旅行者だけでなく、沖縄の市民にとっても欠かせない交通手段であり続けるでしょう。また、その利便性の高さと、美しい景色を楽しめる点から、ゆいレールに乗ること自体が観光の一部となっています。これからの発展にも大きな期待が寄せられます。

タイトルとURLをコピーしました