津山で味わう、個性あふれる牛肉文化

岡山県北部の城下町・津山。歴史的な町並みや桜の名所として知られるこの地には、全国的にも珍しい牛肉文化が根付いています。畜産が盛んな地域ならではの部位や調理法が受け継がれ、地元の人たちに愛され続けています。今回私は、そんな津山の牛肉料理を一度に楽しめるお店「大衆肉酒場 いぶし銀」を訪ねました。

独特の5品を食べ尽くす

【牛煮こごり

最初に登場したのは牛煮こごり。岡山県の津山でしか食べられていないとか。津山市では昔から牛肉を食べる習慣があり、余った部分を活用するために煮こごりが作られたとされています。牛すじ・アキレス・テールといった部位を使用し、コラーゲンたっぷりです。味付けは醤油と鷹の爪とシンプルになっています。家庭の食卓でも日常的に登場する、まさに津山のソウルミートです。

【よめなかせ

続いてはインパクト抜群のよめなかせ。牛の大動脈の部位を使った珍しい一品で、コリコリとした食感がクセになります。名前の由来は「調理が大変で嫁を泣かせた」という説もあるそうです。

【プリプリホルモン

3番目にいただいたのは、プリプリホルモン。鮮度の高さが際立ち、脂の甘みとジューシーな食感がたまりません。焼き網の上で弾ける音と香りだけで、もうビールが進みます。

【自家製干し肉

次は自家製干し肉。干し肉は牛肉の塊に塩を揉む込み数日間干して乾燥させた保存食で、噛むたびに凝縮された肉の旨味があふれます。これはビール党にもご飯党にもおすすめです。

【そずり

最後はそずり。骨に残った肉をそぎ落とした部位で、濃厚な味わいが特徴。鍋にも焼肉にもよく合います。

お店の雰囲気と価格の魅力

「いぶし銀」の魅力は、味だけではありません。店内は木の温もりが感じられる落ち着いた空間で、ゆったり食事が楽しめます。そして何より驚いたのは、その価格の安さ。津山独特の希少部位が一皿数百円台から楽しめるんです。旅先の特別感だけでなく、地元の人が日常的に訪れる理由も納得です。-

津山牛肉文化の魅力

「いぶし銀」では、こうした津山ならではの部位や料理を一度に味わえます。津山のスーパーにはこれらの部位が普通に並び、家庭料理としても受け継がれています。訪れてみると、牛肉が単なる食材ではなく、生活文化の一部であることを実感できます。

店舗情報

店名:大衆肉酒場 いぶし銀
住所:岡山県津山市大手町11-22 肉ビル1F
営業時間:18:00〜23:00(L.O.22:30)
定休日:日曜日
電話:0868-22-1129

まとめ

津山の牛肉料理は、部位の珍しさや調理法の独自性、そして手ごろな価格が魅力です。観光の際は、歴史ある町並みや自然とあわせて、ぜひこの“津山流”の牛肉文化を味わってみてください。

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